肩の痛みと内臓の関係

上肢について

先日、肩の痛みで相談がありました。

お話を聞くと結帯動作で左肩周囲が痛むとのこと。

痛みの場所ははっきりとせず、

「肩の後ろのような肩の中のようなはっきりしないけどとにかく肩が痛い」と言います。

痛みがあるがはっきりと場所がわからない

神経の痛みの特徴ですね。

どこかで肩周囲の神経の絞扼があるのでしょう。

身体の状態を見ると

左斜角筋の強い緊張

肋鎖間隙の狭小

上腕骨前方変位

が見られ

おそらく斜角筋、肋鎖間隙での腕神経絞扼による肩の痛みと考えました。

プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版より引用

しかし

さらにお話を聞いていくと

左の卵巣嚢腫の既往があり

5ヶ月前にその部位が急激に痛み

現在お医者様と手術の相談している状況で

さらに

1ヶ月半前に原因不明の左腰の激痛、左側腹部の違和感があったそうです。

その時のお医者さんの診察では、腰の痛みと卵巣嚢腫との関係は不明と言われたそうでした。

この話を聞き

腰の痛みもそうですが

肩の痛みも卵巣嚢腫と関係がありそうだと推測しました。

考察

腰の痛みについては、あくまで推測ですが

卵巣嚢腫の炎症もしくは、周囲の組織に滑走障害があり、それが腰神経に影響を与え腰痛につながったのではないかと考察。

肩については

上述の滑走障害が内臓や腰神経の緊張を生み

腹部の過緊張、横隔膜の硬さにつながり

胸郭の動きの制限や斜角筋の緊張を生み

それが腕神経の絞扼に繋がったのではないかと考えました。

実際に確認すると腹部の緊張が強く出ていました。

さて、この考察が正しいかは

実際にアプローチしてみないとわかりません。

とはいえ、卵巣嚢腫についてはあまり刺激を加えたくないため

その部位は避け

横隔膜や腸を中心にアプローチ

すると

斜角筋の緊張は緩み

肋骨や鎖骨の動きも改善しています。

肩の痛みを確認すると

最初の痛みに比べかなり改善しているようで、痛みは残り3割程度残るようでした。

そこから、上腕骨の位置を修正することで痛みなく結帯動作を行うことができました。

内臓は肩の痛みと関連する

肩が痛いと訴える方の治療をする中で

肩に対するアプローチだけで改善しないケースは多々あると思います。

そこには胸郭へのアプローチが必要だったり

体幹の機能低下があったり

様々な原因があります。

その中で今回は

内臓が肩の痛みに強く関連していたケースでした。

内臓の不調により横隔膜に影響が出て

胸郭や斜角筋に影響し腕神経絞扼につながったケース。

横隔膜は主にC4から起こる横隔神経に支配され

斜角筋は同じくC4からの支配を受けます。

同じ神経根を持つ神経は互いに影響しあうため、横隔膜と斜角筋は影響し合います。

さらに腕神経がその斜角筋で絞扼されていたため

腹部へのアプローチで肩の痛みが改善したということです。

まとめ

肩の痛みを訴える方は非常に多く

原因が肩だけにないケースも多いこともあり、肩の治療は非常に難しいですね。

その肩の痛みの中には

今回のケースのように

内臓が原因と考えられるケースもあるため、

肩の治療に内臓や腹部が関連するという視点も持ちましょう!

そのためには内臓系の不調もカウンセリングで聞き出すことも大切です。

整体、治療院では患者様は内臓の不調は関係ないと思い、自らお話ししない方も多いと思います。

治療のヒントを引き出すためにも施術者側から聞くことがとても大切です!

今回は以上です。

この記事が若手セラピスト、トレーナーの役に立ちますように。

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