足関節の治療 ここを見よう! -足趾伸筋-

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底屈したときの足関節後部の痛み

先日来院された患者様で

「正座をしたときにアキレス腱が痛い」

という方がいらっしゃいました。

お話を聞いて、よく見るとアキレス腱自体が痛いのではなく、アキレス腱と足部の間あたりに

正座などつま先を伸ばす動きで痛みが出るようでした。

この患者様は保育士さんで、仕事中は正座をすることが多く

その度に辛いということでした。

ただでさえ大変なお仕事なのに、体の痛みがあってはさらに大変になってしまいます💦

しっかり解決してあげたいですね!

 

つま先を伸ばすと足部とアキレス腱の間が痛むという方は、たまに来院されます。

アスリートでも見かけて

つま先を伸ばすときや走る時に気になるという選手もいます。

今回は、こういった足関節を底屈させた時の足関節後部の痛み、つまり感に対して

ここを見ると改善するケースが多いよ!

という内容で書き綴っていきます!

一般の方から、アスリートパフォーマーなど幅広く見られる症状なので、参考になれば幸いです!

結論

まず結論から入ります。

こういった症状の方でよく見られるのは

足趾伸筋の硬さです!

足関節後部の痛みなので、アキレス腱や足趾屈筋へのアプローチを考えるかもしれませんが

こういった症状は

アキレス腱や足趾屈筋へのアプローチでは、なかなか改善しないケースが多いです。

では、なぜ足趾伸筋へのアプローチが必要なのか

足関節の動き

まず、それを考えるのに必要な足関節の動きを見てみましょう。

距腿関節の動きにフォーカスを当てて見ていきます。

足関節底屈時の骨運動

足関節底屈時の骨運動は

足部は下腿に対して遠位方向に動き

距骨は下腿に対して前方に滑り、前方にスライドしながら転がります。

足関節背屈時の骨運動

足関節背屈時の骨運動は

足部は下腿に対して近位方向に動き

距骨は下腿に対して後方にスライドしながら転がります。

AKA関節運動学的アプローチー博田法第2版より引用

凹凸の法則では

距骨が凸

下腿が凹

となります。

これが正常な動きで

この動きが妨げられると、痛みや違和感、可動域制限となります。

なぜ、足趾伸筋なのか

では、なぜ足趾伸筋の硬さがあると足関節底屈時に足関節後部に痛みが出るのか

それは

距骨が前方にスライド出来なくなるから

通常であれば足関節底屈時には距骨は前方にスライドしますが、足趾伸筋の硬さがあると

足趾伸筋が壁となり、距骨の前方スライドを妨げます。

その状態のまま底屈をすると、距骨は前方にスライド出来ず、後方でインピンジメントを起こします。

長母趾屈筋や脂肪帯など足関節後部の組織にストレスをかけることで

足関節後部につまり感や痛みが出ると考えられます。

今回ご相談があった、正座でアキレス腱が痛いという患者様は足趾伸筋へのアプローチで症状は解消しました♪

 

足関節底屈時の足関節後部のつまり感や痛みに対する治療で

足趾伸筋の硬さを緩めることで解消するケースは多く見られます。

是非、同じ症状の患者様と出会い足趾伸筋の硬さを見つけたらアプローチしてみてください。

最後に

実際の治療では、今回ご紹介した一手だけでなく全体のアライメントをみたアプローチもしています。

またいつも述べていますが、すべての患者様に当てはまるわけではないので

同じ症状だ!足趾伸筋にアプローチ!!ではなく

実際に治療にあたる際にはしっかりとアライメントや炎症初見など患者様の状態をみて治療しましょう。

今回は以上です。

この記事が若手治療家やトレーナー、その先の患者様の役に立ちますように。

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