先日、腸骨下腹神経の障害が疑われる患者様が来院されたので
今日は腸骨下腹神経について
それってなに?
何を支配する神経?
といった概要を書いていこうと思います!
腸骨下腹神経の走行
腸骨下腹神経は第12胸神経、第1腰神経よりなり
通常腸骨鼠径神経とともに大腰筋の外側に現れ、腰方形筋前面を外側斜めに走行する。
腰方形筋の3~4cm外側で腹横筋を貫通し、腹横筋と内腹斜筋の間を腸骨稜上の前面へと走行する。
腰部外側の皮膚への外側感覚枝を与えた後、腸骨下腹神経の終枝は内側へ向かい、鼠径靭帯に平行に走行する。浅鼠径輪上で外腹斜筋の筋膜を貫き、鼠径靭帯上皮膚への感覚性前皮枝を与える。
プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版より引用

支配する筋・皮枝
支配する筋は
腹横筋と内腹斜筋
皮枝は前皮枝と外側皮枝があります。

上の図のオレンジの部分が腸骨下腹神経の外側皮枝と前側皮枝のエリアになります。
症状としては
上臀部外側や下腹部の痛みが多いようです。
私の元に相談があった患者様も上記外側皮枝のエリアに痛みを訴えていました。
相談内容としては
上記オレンジ部分外側のエリアに歩いていると
引っ掛かるような、当たるような感覚と痛みがあり
初めは弾発股を疑いました。
痛みの部位は大腿筋膜張筋のあたりでしたが、局在がはっきりせず
「たぶん、そのあたりが痛いんです。」
といった感じでした。
寛骨の動きの制限が強くインフレアしており、鼠径靭帯周囲の硬さが強くでており
側腹部で腸骨稜の直上の腸骨下腹神経が内腹斜筋を貫く部位で圧痛が見られました。

まとめ
腸骨下腹神経は第12胸神経、第1腰神経からなる神経で
腹横筋と内腹斜筋の間を腸骨稜上の前面へと走行し
腰部外側の皮膚への外側感覚枝を与えた後、腸骨下腹神経の終枝は内側へ向かい、鼠径靭帯に平行に走行する神経。
腹横筋と内腹斜筋を支配して
腰部外側と鼠径部の皮枝。
私の担当した患者様の症状は歩いたときに
大腿筋膜張筋あたりに引っ掛かるようなあたるような、局在性のない痛みでした。
私自身あまり見ない症状で、
痛みの部位から筋の炎症と間違われることもあると思います。
治療では骨盤や腹斜筋だけでなく、大腰筋や腰部へのアプローチも行い症状は改善しています。
この症例はきっと筋の炎症として見過ごされることがあると思います。
注意深く評価しなくてはいけませんね!!
この記事が治療家の皆様やその先の患者様の役に立ちますように。
んじゃ、またねー!!
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