目の前でめまいを起こしたどうする?めまい まとめ

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先日、こんなご相談がありました。

「施術後に患者様がめまいを起こしてしまい、どうしたら良いのかわからなかったんです。」

施術をした後、起き上がった時にめまいを起こした

なんて話ははたまに聞きますね。

めまいの原因は様々あると思いますが

まず、めまいについて

知らないから驚くし、慌ててしまいます。

今回は

めまいについて

めまいが起きる病気とその症状についてまとめました!

目の前で起きためまいが

緊急のものか、そうでないのか

わかるだけでも慌てず行動できると思います😊👍

 

本題に入る前に

治療院で患者様がめまいを起こした時に確認するべき

大切なことを先に述べておきます!

 

現場では正確な診断ができないため

緊急を要する症状を見逃さず

そういった症状に出会ったらすぐに診察を勧めましょう!

また緊急を要する症状に当てはまらなくても

患者様がお話をできる状態であれば

既往歴を聞いて

発作が初めてであったり

発作が激しい場合も診察を勧めましょう。

既往歴に関しては、日頃から確認して置けると良いですね👍

 

緊急を要する症状には

・言語障害(うまく話せない、言葉が出てこない)

・手足の感覚がおかしい・動かない・痺れる

・意識障害

・半身麻痺

・物が二重に見える

・激しい頭痛

・吐き気

・全く立てない、歩けない(姿勢保持ができない)

といった症状があります。

 

これが何を疑う症状なのか

めまいとはどんな症状なのか

どんな疾患に伴い起こるものなのか

についてもこれからお話ししていきます!

 

長くなるので、目次から気になる所からチェックしても良いです👍

めまいとは?

そもそもめまいって何?と言うところからお話しします📝

 

めまいとは「目が回る」「目がくらむ」といった症状のことを言います。

そのめまいを引き起こす病気は様々であり、緊急性や対処方法、受診するべき診療科も異なります。

 

「めまい」は、大きく以下の2種類に分けられます。

前庭性のめまい

平衡感覚を脳に伝える領域の障害で

中枢性(脳に異常のあるもの)と末梢性(平衡感覚をコントロールする三半規管や平衡感覚を脳に伝える神経に異常があるもの)に分けることができます。

非前庭性のめまい

貧血、内分泌障害、精神疾患、婦人科疾患、自律神経障害などからくるめまい

以上2種類に分けられます。

今回はまず、施術後に起こりやすい脳貧血について触れて

それから主に前庭性のめまいについてまとめていきます👍

脳貧血

施術後に起きるめまいで病気ではなく起きることがあるのが

起立性低血圧による脳貧血が原因で起きるめまいです。

起立性低血圧によるめまいは一過性のものなので、ベッドに横になり可能であれば脚を高くして

しばらく様子を見ることで改善することが多いです。

(貧血は様々な原因で起こるので繰り返すようであれば診察が必要になります。)

 

しかし、めまいの原因は様々なので

それぞれの症状について確認しつつ

以下でお話しする

緊急を要するものや

病気が疑われるものに出会ったら、診察を勧めることも大事になります。

 

めまいを伴う病気

めまいを伴う病気は以下のようにたくさんあります。

• 脳卒中

• 脳梗塞

• 脳出血

• くも膜下出血

• 脳腫瘍

• など脳が原因の病気や

• 良性発作性頭位めまい

• メニエール病

• 前庭神経炎

などがあります。

 

他にも意外と多いのが頸部の緊張やヘルニアなどが原因のものだったり、精神疾患などからくるめまいもあります。

 

めまいを伴う病気の中で特に気をつけたいのが脳が原因のめまいで命に関わる疾患です。

 

脳が原因のめまい

脳が原因で起こるめまいは中枢性のめまいと言い、緊急性のあるもので

脳卒中脳腫瘍が挙げられます。

特に高血圧や糖尿病を持っている方には要注意です。

以下の症状がある方は脳に原因がないか検査をする必要があります。

• 言語障害

• うまく話せない

• 言葉が出てこない

• 手足の感覚がおかしい・動かない・痺れる

• 意識障害

• 半身麻痺

• 物が二重に見える

• 激しい頭痛

• 吐き気

• 全く立てない、歩けない(姿勢保持ができない)

こういった症状では早めに診断と治療が必要です。

出会ったら、すぐに診察を勧めましょう。

以下脳卒中、脳腫瘍の症状をまとめました😊

脳卒中の症状

障害される部位により様々ですが

• 意識障害

• 半身麻痺

• 痺れや手足の麻痺

• 顔が痺れる、動かない

診断は

血液検査、胸部X線、心電図、頭部の画像検査(CT、MRI造影検査)、頸動脈エコー検査などで脳卒中の種類や異常が発生している部位を調べます。

• 最近では、3つの症状を取り上げた

FAST

という標語も使われており

米国脳卒中協会では3つのテストを行うよう勧めています。

平成22年度循環器病研究開発費「新しい脳卒中医療の開拓と均てん化のためのシステム構築に関する研究」班より

脳腫瘍の症状

障害される部位により様々ですが

• 慢性的な頭痛

頭痛は起床時に最も強く、時間が経つにつれ軽くなる傾向があります。

• 吐き気や嘔吐

頭痛と共に吐き気が続いたり、嘔吐する場合もあります。

• 視神経の異常

腫瘍が大きくなって神経が圧迫され、視力低下などを起こす場合があります。

その他

• 聴覚障害

• 言語障害

• 言葉が出ない

• うまく話せない

• 言葉が理解できない

• 痺れや手足の麻痺

• 顔が痺れる、動かない

などの症状が現れる場合があります。

診断はCTやMRI、脳血管造影が一般的です。

 

めまいの種類

めまいは回転性めまいと浮動性めまいというものあります。

回転性めまい

回転性めまいは

自分もしくは周囲が動いているように感じる症状です。

通常ではぐるぐる回る、旋回する感覚があるが、片側に引っ張られる感覚がある方もいます。

また吐き気や嘔吐、平衡障害を伴うこともあります。

 

回転性めまいを伴う一般的な原因には

良性発作性頭位めまい症

メニエール病

前庭神経炎

内耳炎

前庭性片頭痛

突発性難聴

などがあります。

その中で難聴、耳鳴りを伴う疾患は

 

メニエール病

内耳炎

突発性難聴

 

が挙げられます。

次にそれぞれの症状について述べていきます。

回転性めまいを伴う疾患の症状

メニエール病

内耳に正常に存在しているリンパ液の量が過剰になることが原因と考えられています。

症状は

日常生活に支障をきたすほどの回転性めまいの発作が繰り返し起こり、変動性の感音難聴,および耳鳴りを引き起こす内耳の疾患です。

耳鳴りや難聴は通常、片耳だけに起こります。

 

症状の持続時間は通常は1~6時間ですが、まれに最長で24時間も続くことがあります。

良性発作性頭位めまい症の場合と異なり、回転性めまいが姿勢の変化に誘発されることはありません。

 

内耳炎

内耳に炎症が起きている状態で

原因は中耳に関連した疾患が内耳に広がることが原因として発症することが多く、細菌やウイルスの感染症であることが多いです。

 

症状は

激しい回転性めまいと眼振

吐き気や嘔吐

難聴、耳鳴り

また痛みと発熱を伴うこともあります。

突発性難聴

突然発症する難聴で耳鳴りやめまいを伴うこともあり、

内耳のウィルス感染や循環障害、ストレスなどが原因として考えられています。

 

良性発作性頭位めまい症

めまい疾患の中では最も多いとされる疾患で

耳石の変位によって引き起こされると考えられています。

症状は

頭の位置が変化して内耳にある後半規管が刺激されると、それに反応して、回転性めまいが生じます。

吐き気や嘔吐、眼振を伴うことがあり

難聴や耳鳴りは伴わない。

1~2週間でめまいを繰り返すこともあるが、徐々に治っていくことが多い。

 

前庭神経炎

前庭神経の炎症によって引き起こされ、

症状は

突然の激しい回転性めまいと吐き気が数日間(7~10日間)続きます。発作が1回だけ単発的に起こる場合もありますが、多くのケースでは最初の激しい発作から数週間にわたって軽い回転性めまいが続きます。

 

発症前に風邪症状がある方が多くウイルスが原因だと考えられていますが、原因はわかっていません。

難聴や耳鳴りは伴わない。

 

前庭性片頭痛

片頭痛に回転性めまいが伴います。

他にも

チカチカ光が見える

一時的に視野が欠ける

光や音に敏感になる

など、片頭痛に類似した症状が出る方もいます。

稀に難聴を伴う方もいますが、一般的な症状ではありません。

浮動性めまい

体がふわふわ揺れているような感覚

ゆらゆら揺れているような感覚などと表現されるめまいで

私が実際に出会った患者様では、船に揺られている感覚

とお話されていました。

原因は

脳の血流障害や脳腫瘍、脳梗塞などが原因であることもあります。

また高血圧やうつ病等心因性のものも原因として考えられています。

 

まとめ

めまいを伴う疾患についてまとめました!

 

まず確認するべきは

脳が原因で起こる命に関わる症状がないか確認することが大事です。

その症状は

・言語障害(うまく話せない、言葉が出てこない)

・手足の感覚がおかしい・動かない・痺れる

・意識障害

・半身麻痺

・物が二重に見える

・激しい頭痛

・吐き気

・全く立てない、歩けない(姿勢保持ができない)

 

こういった症状に

出会ったら、すぐに診察を勧めましょう👍

 

そして、めまいには回転性めまいと浮動性めまいというものがあります。

 

回転性めまいを起こす疾患は

良性発作性頭位めまい症

メニエール病

前庭神経炎

内耳炎

前庭性片頭痛

突発性難聴

などがあり

その中で難聴、耳鳴りを伴う疾患

メニエール病

内耳炎

突発性難聴

が挙げられます。

回転性めまいがあり、頭痛や意識障害があれば、脳の疾患を疑います。

 

浮動性めまいを起こす疾患は

高血圧やうつ病等の心因性の疾患

頭痛や意識障害があれば、脳の疾患を疑います。

 

目の前で人がめまいを起こすと、驚き慌ててしまうかもしれません。

しかし、何が緊急を要するもので

めまいを伴う疾患について知っていれば、落ち着いて対応できると思います👍

 

ただ、現場では診断はできないため

患者様とお話をしたり様子を見ながら、必要に応じて診察を勧めましょう!

 

今回は以上!

参考になれば幸いです。

この記事が若手治療家やトレーナー、患者様の役に立ちますように🎶

参考サイト、書籍

脳腫瘍|種類|原因|症状|検査
医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイト
メディカルノートは、医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイトです。医療を必要とする様々なシーンで、それぞれの課題を解決し、患者さんが医療に迷わない世界の実現を目指します。各疾患の専門家が「エビデンス」と「専門家の臨床におけるエクスペリエンス」に基づいた医療情報を自らの言葉でわかりやすくお伝えしています。
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