筋スパズムとは?-原因とアプローチ-

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みなさん筋スパズムってどんな状態か知っていますか?

体に関する仕事をしていると筋スパズムという言葉を良く耳にすると思います。

しかし、それがどんな状態で筋短縮と何が違うのか理解していますか?

意外と知らない人も多いんじゃないかな?と思います。

今回は

そんな筋スパズムについて
どんな状態なのか?
筋短縮との違い
有効なアプローチ

についてお話していきたいと思います。

ここがわかると

この筋はマッサージやストレッチをして良くて

この筋は悪化させてしまう可能性があるな。など

治療での体の見方がかなり変わりますよ!

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筋スパズムとは?

まず、そもそも筋スパズムって何?というところからお話をしていきます📝

筋スパズムとは

筋攣縮ともいい

書籍 運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学 によると

筋スパズムとは、筋の過緊張により、筋内にうっ血し発痛物質が溜まった状態

とあります。

つまり、何かしらの原因により、筋肉が過緊張状態に陥り、筋内で循環不全が起きることで発痛物質が放出され溜まっている状態です。

原因としては、痛み刺激がきっかけになることが多い印象です。

また筋スパズムは、ストレッチやマッサージなどの刺激が加わることで炎症が悪化します💦

困ったことに、始めはつっぱり感などから始まることがあるので、

ストレッチをしていたらどんどん痛みが出てきた💦

なんてお話もよく聞きます😱

筋スパズムの特徴

圧痛

筋スパズムは圧痛が強いです。

筋短縮では圧痛はあっても軽いのですが、筋スパズムを起こしている筋は明らかに圧痛があります。

腱側と痛みの程度を比較するとわかりやすいです。

弛緩位での緊張

筋スパズムは持続的な過緊張が特徴です。

筋スパズムとよく比較される筋短縮では、弛緩位におくと緊張は緩みますが、筋スパズムでは弛緩位に置いても緩みにくいことも特徴です。

収縮時痛

筋スパズムは、伸ばしても収縮させても痛みがあります。

筋短縮では、伸ばした時の痛みは多少ありますが、収縮時には痛みがありません。

この収縮時の痛みも筋スパズムの特徴です。

またその痛みに伴い、筋力もうまく発揮されないことが多いです。

筋力が弱っているというより、痛くて力が入りにくいと言った表現の方が正しいです。

悪循環

そして、厄介なのが

一度筋スパズムを起こすと、なかなか治らない悪循環に陥ることがあるんです。

その悪循環に陥る原因として

初めにお話しした

循環不全による痛み

が挙げられます。

筋肉が持続的に収縮すると局所的に循環不全となり虚血状態になります。

循環不全が起きると発痛物質が生成され、新たな痛みが生じます。

痛みが生じることで、さらに筋スパズムが生じ

局所的に循環不全に陥り

新たに痛みが生じる

そして、筋スパズムが起きて循環不全に・・・

 

と悪循環から抜け出せなくなります。

こういった悪循環が起きるため、筋スパズムはなかなか改善しないことがあるんです。

どのようなアプローチが有効なのか

では、筋スパズムが起こっている場合には

どんなアプローチが有効なのか。

スパズムは圧痛が強いため

刺激の強いマッサージは良くないです。

じゃあ、ストレッチだ!!

それもNGで

マッサージもストレッチも

筋スパズムは改善しないんです。

改善しないばかりか、筋膜炎に発展してしまう可能性もあるため注意が必要です。

では、どんなアプローチが有効なのか

それは筋が緩む反射を利用したアプローチです。

等尺性収縮でのアプローチ

筋スパズムが起きている筋に

等尺性収縮を行うと1b抑制がかかり筋が反射的に緩みます。

緩む生理学的理由については今回は省きます。

1b抑制調べてみてください🔍

等尺性収縮を利用したアプローチはオステオパシーではMET(muscle energy technic)と言ったりしますね。

術者が抵抗をかけて等尺性収縮を行ってもらうのですが、

その抵抗は軽い抵抗で3~5回ほど繰り返してアプローチします。

強い負荷では痛みが出てしまうので、あくまで軽い負荷で行うことが大事です。

また関節運動を起こさないため痛みも出にくく、おすすめのアプローチです👍

ポジショナルリリース(ストレイン&カウンターストレイン)

またポジショナルリリース(ストレイン&カウンターストレイン)も有効です。

ポジショナルリリース(ストレイン&カウンターストレイン)とは

筋の圧痛点を探し

圧痛のある筋を弛緩位にし圧痛が軽減する姿勢をつくり90~120秒待ち筋緊張を落とすアプローチ。

このアプローチを行うことで筋の過緊張状態が改善されスパズムを解除することができます。

非常に負荷の軽いアプローチのためおすすめのアプローチです👍

例)棘上筋では以下のポジションで保持。またはこの書籍では小さく弧を描くように動かすとあります。

各部位のアプローチ方などはこちらの書籍に書いてあります。

 

今回は以上です。

筋スパズムとはどういうものか知らなかった方の中には

治療中に緩まない筋に出会い困った経験がある方も多いと思います。

きっとその中に筋スパズムもあったんだと思います。

今回の内容を参考に筋スパズムを見極めて

丁寧にアプローチをして

患者様の笑顔に繋げていきたいですね!

この記事が若手治療家やトレーナー、その先の患者様の役に立ちますように。

勉強したいけど、何を読んだら良いかわからないという方向けに

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治療家が読むべき参考書籍

しっかり学んで患者様の笑顔を増やしましょう🎶

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