テニス肘は患部にアプローチしても治らない!?ー外側上顆炎ー

ブログ

こんにちは!

今回は先日ご相談いただいた外側上顆炎についてです。

子供服のお店を経営されているAさん

お店では、お客様の笑顔のために素敵な洋服やおもちゃを仕入れて

お母さんや子供たちのために様々なワークショップをされていて

家に帰ると家族の笑顔のために家事しているそうです。

 

本当に素敵な方です。

 

そんなAさんから

「2週間前から腕が痛いんです。」

とご相談がありました。

 

見てみると痛みのある場所は肘の外側から前腕の伸筋側にあり

橈側手根伸筋にはやや熱感と圧痛もありました。

外側上顆炎

まず外側上顆炎についておさらいから

知ってるよという方は次項目から読んでください。

外側上顆炎とは

肘の外側に痛みが現れる疾患でテニスをされている方に多いことから、「テニス肘」なんて呼ばれたりもします。

肘の外側が痛くなり、病院に行き

 

テニスをしていないのにテニス肘って言われました!!

 

なんて不思議そうに相談されることもよくあります。

テニスをしていなくても肘の外側が痛いとテニス肘と言われるんですね。

 

患者様にテニス肘というのは、わかりやすく伝えるためなんでしょうけど

たまに困惑される方もいるので説明をちゃんとしないとですね。笑

症状

日常生活では

 

物を持ち上げる

ドアノブを捻る

フライパンを持つ

雑巾を絞る

ドライバーを回す

 

などの動作で

発症すると上記の動作など手関節を背屈したり、回外することで肘の外側に痛みが出ます。

 

原因

痛みが出る外側上顆には

長・短橈側手根伸筋

総指伸筋

など手関節や指を背屈させる筋があり、これらの筋に繰り返しストレスがかかり炎症が起きることで発症します。

主に長・短橈側手根伸筋での炎症が多いと考えられています。

プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版より引用

検査・テスト

この疾患の代表されるテストとして

以下のテストがあります。

 

トムゼンテスト

患者様に肘伸展位で手関節を背屈していただき、その位置に保っていただきます。

検者は患者様が背屈している手関節に対し抵抗をかけます。(掌屈するように力をかける)

このとき、肘や前腕伸筋に痛みが出るようであれば陽性となります。

 

中指伸展テスト

患者様に肘伸展位で中指を伸展していただき、その位置に保っていただきます。

検者は患者様が伸展している中指に対し抵抗をかけます。(掌屈するように力をかける)

このとき、肘や前腕伸筋に痛みが出るようであれば陽性となります。

※どちらも等尺性収縮で行い、患者様の手関節や中指が掌屈してしまうほどの強い負荷はかけない。

 負荷が強いと痛みを悪化させる危険性があります。

 

病院でレントゲン写真を撮っても異状が見られないことが多いです。

患部外からのアプローチ

Aさんの腕の痛みに対するアプローチ

Aさんはテストが陽性でやや熱感や圧痛もありました。

患部に炎症があるということです。

この状態では患部に、マッサージや鍼など刺激を入れると悪化してしまう可能性があります。

そのことをまずAさんにお話しました。

 

じゃあ、何もできないかというと

そうじゃないんです!

確かに症状の出ているのは前腕伸筋でおそらく長・短橈側手根伸筋です。

 

しかし、患部に負担をかけている周りのアライメントがあるはず。

そういったアライメント変化があるから発症することが多いと私は考えています。

炎症があるないにかかわらず

患部にのみアプローチして治ることはあまりなく

患部外のアライメントから戻していくことが大事です!

 

そのため患部外を丁寧に観察することが大事です!

 

 

そして見つけました。

手根骨が屈筋に引かれて屈側にスライドしている。

そして三頭筋外側頭の硬結

 

まず

手根骨が屈筋に引かれて屈側にスライドしている

 

前腕屈筋群、特に橈側手根屈筋、尺側手根屈筋の硬さが強いと

手根骨が屈側に引かれて

手根骨が掌側にスライドしてしまいます。

その状態にあると、前腕伸筋にはいつも以上に負荷が大きくなります。

 

↓画像オレンジの矢印側にスライドします。

プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版 より引用

 

回内筋の硬さが強くても、回外の制限要因なり

回外動作に対してストレスを強めます。

次に

三頭筋外側頭の硬結

プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版 より引用

上画像の○の部分に、硬さが強く出ることが多く

三頭筋外側頭の緊張は

前腕伸筋に波及します。

 

つまり、三頭筋外側頭の硬さや緊張があると

前腕伸筋にも緊張が生まれやすくなります。

 

また、回内筋の硬さが強いと、

回外制限だけでなく、伸展制限も起こり三頭筋に負荷をかけるので

回内筋へのアプローチが必要な場合も多くみられます。

 

そういったことを踏まえて

 

痛みの出ている前腕伸筋にアプローチをする前に

 

前腕屈筋から手関節の調整

そして、三頭筋の硬結をリリースしました。

 

頸部の緊張が強く腕神経への影響も考えられるため

 

大腰筋や下肢へも手を入れて

頸部の緊張を解きました。

 

※アナトミートレイン ディープフロントライン

上肢の症状に対して、頸部へアプローチする理由はこちら

手首の治療に、なぜ首へのアプローチが必要なのか

 

 

そして 

前腕伸筋へのアプローチはせず

ここまでの介入で、一度症状の確認をしてもらうと

 

「あっ、痛くないです!!」

 

トムゼンテスト、中指伸展テスト

どちらも痛みはなくなりました。

 

思ったより、傷は浅かったようです。

少し安心しました。。。

 

そして最後に患部にアプローチして施術を終えました。

 

 

施術をしていったん痛みは落ち着きましたが

 

炎症があることは間違いないし

そもそもお客様の笑顔のために

仕入れで重い物を持ったり

家事を頑張ったりで負担は大きいはず!!

 

少しでも負担を軽くするため

アイシング等、炎症を抑えるアプローチや

もう少し落ち着いたときの為に、リハビリもお伝えしました。

 

 

お客様や家族の笑顔の為とはいえ

ご自身の身体も大事にしてくださいね(^^)

 

 

それでは今回は以上です!!

この記事が治療家やトレーナー、その先の患者様の役に立ちますように。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました